海外旅行に行くにあたって、海外旅行保険は必須です。
これは最早常識と言っても過言ではありません。今では24時間対応は当たり前ですし、キャッシュレスで診療してくれる病院の紹介などメリットしかありません。
では、海外旅行保険に未加入の場合、突発的な病気やケガに罹ってしまった時にどうなるのかでしょうか?
悲惨な実体験をご紹介をしていきたいと思います。
事例3.突発的な病気・ケガ
海外の気候は日本とは違います。そして、日本にはない病気、またはすでに撲滅された病気も蔓延しています。マラリアや狂犬病のように。
そして、日本では想像もつかない事態が起こり得ます。
これは、自分の迂闊さと海外においては自己責任だということを実感させられた実体験です。
事故の経緯
まだ学生時代にセブ島に行ったときのことです。夜行列車で成田空港に行き、そこからマニラ経由でセブ島に飛んだため、疲れ切ってました。
翌日になっても、疲れは取れず、ビーチでサンオイルも塗らずにゴロゴロしていると、いつの間にか寝てしまっていました。うつ伏せの状態で。
夕方、あまりの熱さで目を覚ましました。背中に熱した鉄板を押し付けられたような、痛みと熱さを感じます。
ゲストハウスへ帰り、水で冷やし、そのまま寝ましたが、夜中に痛みで目が覚めます。その時代、コンビニなんてものはありませんので、一晩中、水浴びをして耐えました。
対応
翌朝、背中を鏡で見ると、大きな水疱が背中全体に出来ていました。完全に火傷です。割と楽観していましたが、それを見て、命に関わるのではないか?と恐怖を感じます。
痛みは悪化しているように感じました。また、水疱が出来ているので、Tシャツを着るだけでも七転八倒し、擦れるたびに水疱が割れ、最早自分自身ではどうにもなりません。
しかし、海外旅行保険なんて加入していませんでした。なので、現地の病院に診療を受けたら、膨大な金額を請求されることは理解していました。
そういうわけで、ゲストハウスの人に地元の人が利用する診療所を紹介してもらい、診察を受けることになりました。
一人で歩けそうにないので、ゲストハウスの人についてきてもらいました。
診察・治療(現地医療)
行ってみると小さな診療所でした。見渡すと医療器具さえもほとんどありません。それを見て一抹の不安を覚えました。診療するのはいかにもと言った感じの老婆です。
しかも英語が通じません。ゲストハウスの人についてきてもらって本当によかったです。そして背中を見て、一言「火傷だね。」
そんなこと分かりきってるのでイラつきます。とりあえず、水疱を破らないといけないと言い出しました。小さな針で1つずつ水疱を破っていきます。痛いですが、耐えられないほどの苦痛ではありません。歯を食いしばって耐えていました。
やっと水疱を全て破ったらしく、痛みから解放されました。なんか少し楽になったような気がします。
老婆はなぜか出て行きました。そして戻ってくるとアロエの束・・・それを擦り始めました。何をするか察した私はやめてくれと懇願しました。もちろんやめてくれませんでしたが。
アロエを擦り終わった老婆が擦ったアロエを背中に塗りたくります。植物繊維が絡まって、背中の皮がめくれる感覚がします。
あまりの激痛に泣き叫び、いつの間にか気を失っていました。気が付くと(名ばかり)の治療は終わっており、背中にガーゼが貼られていました。
しかし、痛みは一向に治っておらず、ガーゼが擦れると激痛が走ります。這う這うの体でゲストハウスまで戻りました。
その夜は熱が出ましたが、日中に氷を買ってきていたので、それで背中と頭を冷やして一晩過ごしました。
帰国(そして本当の治療)
翌日、熱はまだ下がっておらず、背中の激痛も治っていません。そして、帰国のためにゲストハウスをチェックアウトしましたが、一番の心配は10kg以上もあるバックパックを背負うことでした。
意を決してバックパックを背負うと、水疱が一気に破れた音がした気がします。あまりの激痛に卒倒しました。
しかし、痛んだのは5分程度で、徐々に痛みが引いていきます。どうやら、水疱が潰れ、ガーゼと一体化したため、擦れる痛みがなくなったようです。
そのままソロソロと空港へ向かい、飛行機に乗り込みました。熱はまだありましたが、背中とガーゼは完全に一体化しており、痛みはほとんどありません。ガーゼが皮膚の役割を果たしていたようです。
機内では膿のような臭いが気になりましたが、幸い機内は空いており、隣席は空席だったので、よかったです。
成田空港到着後、すぐに病院に直行しました。
医者は呆れ果てていました。生理食塩水で背中を濡らしながら、ピンセットで皮膚と一体化したガーゼを取りました。
そして薬を塗り、新しいガーゼに貼り換えて、そして感染症の可能性もなくはないので、1日入院するようにと言われました。
軽い検査をされ、その日は点滴を受けて過ごしました。そして、翌日無事退院して、帰宅がかないました。
数日後、かゆみで大変になりましたが。
まとめ
この一件での反省点をまとめてみます。
このようなことにならないよう、現地の情報収集の重要性と、トラブルになってしまったときの事前の準備が必要です。
海外の気候を甘く見た
南国の日差しは日本の夏とは比べものにならないくらい厳しいです。
日焼け止めやサンオイルを塗らずにビーチで肌を焼く行為は、宇宙服を着ずに宇宙空間に飛び出すようなものです。はっきり言って自殺行為です。
これはまた別のお話しになりますが、2月にソウルでトランジットしてからの南国に行く予定で、ソウルに1泊しました。防寒具を持っていくのを面倒くさがり、日本の春服で氷点下7度のソウル市内を歩いたところ、街中で遭難しそうになったこともあります。
このように、現地の気候をしっかりと調べ、その対策を取らないと、旅行を楽しむことは出来ません。
海外旅行保険に未加入だった
これが今回一番の悪手でした。
海外旅行保険に加入していれば、海外とは言え、しっかりとした病院にかかることが出来ました。そして、通訳サービスも受けられますし、もしかすると帰国サポートまで受けられていたかもしれません。
確かに海外旅行保険は高いです。4日間でも3,000円~4,000円前後かかります。しかし、このように突発的なことがあったとき、海外旅行保険に加入していないと無力です。
最悪の場合、数百万の請求と命とを天秤にかけないといけないことになります。なので、ほんの数日の旅行でも必ず海外旅行保険には加入しておきましょう。
それでも高額な海外旅行保険に入りたくない場合
しかし、先にも言ったとおり、海外旅行保険は高額です。それならばクレジットカードに付随する海外旅行保険を利用したらいいと思います。
ただ注意が必要なのは、クレジットカードに付随する海外旅行保険が「自動付帯」なのか、それとも「利用付帯」なのかということです。
利用付帯というのは、海外航空券などをそのクレジットカードを利用して購入した時に付随してくるものです。なので、もし現金などで旅行費用を精算していたら利用出来ません。
そういうわけで、クレジットカードの海外旅行保険の条件は「自動付帯」が望ましいと言えます。
エポスカードを持っていると、こういったトラブルに巻き込まれてしまっても、途方に暮れることになることはありません。現地サポートデスクや海外緊急サポートデスクがありますので、24時間、日本語で対応してくれます。
しかも、海外旅行保険も自動付帯なので、携行品損害も20万円まで補償してくれます。
海外旅行なら安心のエポスカードの持参をおススメします!