海外旅行知識

海外旅行『スーツケース』の選び方~サイズなど選び方のポイント~

海外旅行用のスーツケース。「購入に当たって何を目安にしたらよいか分からない。」とよく聞きます。

一見、どのスーツケースも同じように見えます。ですが、重い荷物を入れて、歩かなくてはいけないため、自身に合ったものでないと大変です。

また、購入したスーツケースのサイズが、持っていくものにマッチしてないと、荷物が入りきらなかったり、逆にスカスカでスーツケース内のものが滅茶苦茶になったりしてしまいます。

ここでは、大きさの目安など、絶対に外してはいけないポイントをご紹介します。

スーツケースサイズの目安

一般的にスーツケースの大きさは1日=10ℓが目安と言われています。ただしあくまで目安です。行先や時期、旅程、旅行スタイルによってサイズは変わります。

荷物は最小限度に留めて、機内預けにしない人

私自身はこのタイプです。空港での荷物預けや荷物引き取りに時間を掛けたくない人向けです。その場合、機内に持ち込めるサイズのスーツケースになります。

スーツケースサイズ

基本的には「Ⓐ+Ⓑ+Ⓒ(高さ・横・縦)3辺の和が115cm以内」、「7kg~12kg以内」となります。(航空会社ごとに制限は違いますので、必ず確認しましょう)

そうなると最大でも35ℓほどのサイズになるでしょう。

最近では「機内持ち込み用スーツケース」と銘打って販売がされています。しかし、それも100%とは言えません。特にLCCは厳しいので、必ず航空会社へ確認をしてください。

ターンテーブル

機内持ち込みするメリット

  • 到着後、ターンテーブルで待たなくて済む
  • 荷物を預けないので破損の心配がない
  • 機内でも荷物の出し入れが可能

機内預けにするメリット

  • 空港内の移動がラク
  • 空港内売店、レストランを利用しやすい
  • 満席で座席に座るまで混雑する場合、手間取らない

寒い地域への旅行

寒冷地

寒い地域への旅行の場合は、防寒具が必要になります。厚手の服や手袋、マフラーなどで荷物が通常よりも嵩張ります。

日数×10ℓ+10ℓほどの余裕を持たせられるものを選んだ方が良いでしょう。

トランジットで寒い地域を経由して暑い地域へ行く場合は、ハブ空港にある手荷物預けを利用すると便利です。(有料)

欧米でドレスコードのあるレストランを予定される人

ドレスコード

ドレスコードがあるレストランを利用される方もいらっしゃることでしょう。その場合、お店ごとに定められた服装でないと、入店することすら出来ません。

必ずお店に合った衣装を用意してください。その場合もプラス10ℓの余裕を持って選んでください。

荷物を増やしたくない人は現地で貸衣装を予約するのも1つです。一式で1万円ほどの予算を見ておきましょう。ただし、貸衣装店を自身で探すのも大変です。その場合は旅行会社に相談してみてください。

(旅行本体を予約していないと難しいかもしれませんが・・・)

素材について

スーツケース3

素材で重量や強度は変わります。重量があると、機内持ち込み荷物や機内預け荷物にも影響がありますし、何より持ち運びに不便です。

強度が弱いと機内預けにしたとき破損したり、スーツケースの中身が破損したりしてしまいます。

アルミ製スーツケース

アルミ製スーツケースのメリットは強度に優れている点です。

多少の衝撃では破損しませんし、万が一、一部に凹みが出来たとして、他の場所の耐久度は落ちません。また、気密性も高く、防水効果にも優れています。

長く使うのなら使い減りが少ないアルミ製スーツケースが良いでしょう。

しかし、アルミ製スーツケースはその強度の高さと比例して重いです。スーツケース自体が重いと、持ち運びに不便です。

そして、機内預け荷物の重量が増してしまい、追加料金が発生することもあります。さらに機内持ち込みの際にも重量オーバーで持ち込めないケースもあり得ます。

アルミ製スーツケースのメリット

  • 強度に優れている
  • 気密性が高く、防水効果に優れている
  • メタリックな素材なので、高級感がある

アルミ製スーツケースのデメリット

  • 重い
  • 高価

アルミ製スーツケースはソフトタイプとハードタイプがあります。ソフトタイプはアルミ製スーツケースのデメリットの重量が比較的軽くなります。ですが、その分強度が下がります。

アルミ製スーツケースの最大のメリットである、強度を捨ててまで軽くする必要はないと思います。アルミ製スーツケースを選ぶ際はハードタイプにしましょう。

おススメのアルミ製スーツケース


PROTeCA<360>アルミニウム

グッドデザイン賞を受賞した<360>シリーズのアルミ製フレームタイプのスーツケースです。アルミ製のメリットである、剛性、気密性に優れています。

そして何より便利なのが、左右どちらからも開閉出来る「デュアルオープンシステム」が搭載されています。

ポリカーボネイト製スーツケース

ポリカーボネートとは強化プラスティックの1つです。強度や柔軟性に優れています。

また非常軽く、大型のスーツケースであっても、持ち運びに大変便利です。機内預け荷物がいつも重量制限ギリギリの方にとっては、非常にありがたい造りになっています。

素材が非常に薄く、押すとペコペコと音を立てて凹みますが、柔軟性に優れるため壊れにくく、凹んでもすぐ元に戻ります。

ですが、簡単に凹むので、スーツケースの中身に壊れ物がある場合は不安があります。

ポリカーボネート製スーツケースのメリット

  • 強度に優れている
  • 柔軟性に優れている
  • 軽い

ポリカーボネート製スーツケースのデメリット

  • 中身が不安
  • 高価

おススメのポリカーボネート製スーツケース



VICTORINOXスペクトラミディアム

機能的、独創的デザインで人気のスペクトラシリーズです。耐久性があり、尚且つ超軽量で持ち歩きに不便しません。

そして、エキスパンダブル機能により、最大91ℓまで拡張可能。通常時の幅はわずか30cmのコンパクトタイプ。

短期間から長期間と幅広い旅行に対応できるスーツケースです。

ABS樹脂製スーツケース

今まで主流として使われていたスーツケース素材です。こちらも強化プラスティック素材です。ハードタイプのスーツケースで強度に優れています。

またポリカーボネートとの違いは、ポリカーボネートは柔軟性に優れますが、ABS樹脂は剛性に優れます。めったに壊れることはありませんが、一度凹むと一気に強度が落ちます。

重量的に決して軽いとは言えません。値段的には比較的安価です。

ABS樹脂製スーツケースのメリット

  • 強度に優れている
  • 安い

ABS樹脂製スーツケースのデメリット

  • 柔軟性がない
  • 重い
  • デザインが古いものが多い

おススメのABS樹脂製スーツケース



siffler SIF1056-68

傷や汚れが目立ちにくいマッドコーティングボディです。表面の凸凹によって、外部からの衝撃を軽減させています。

四輪キャスターなので、多少の悪路でもスムーズに引けます。

ABS+ポリカーボネート混合樹脂製スーツケース

ABS樹脂の剛性とポリカーボネートの柔軟性を合わせ持っていますが、逆に両方のデメリットも兼ね備えたものになってしまっています。

しかし比較的強度があり、比較的軽量で比較的安価なので、初心者向けの素材と言えます。また、現在主流の素材なので、種類も多く、お洒落なデザインが結構ありますので、選びやすいスーツケースです。

ABS+ポリカーボネート混合樹脂製スーツケースのメリット

  • 使いやすい
  • 種類が多い
  • 比較的安価

ABS+ポリカーボネート混合樹脂製スーツケースのデメリット

  • 中途半端

おススメのABS+ポリカーボネート混合樹脂製スーツケース



siffer MICHIKO LONDON +

sifferとMICHIKO LONDONがコラボしたデザイン性溢れるスーツケースです。素材は主流のポリカーボネートとABS混合樹脂を使用。

ボディの上下にはハンドルがついているので、荷物の乗り降ろしが簡単に出来るのがポイントです。

またエキスパンダブルなので、少々の荷物超過でも心配はありません。

スーツケースの素材はどれも一長一短あります。ご自分の予算やスタイルによってベターなものを選びましょう。

  • 出来るだけ長く使いたい→アルミ製
  • 利便性を追求したい→ポリカーボネート製
  • 初購入向け→ABS+ポリカーボネート混合樹脂製
  • とにかく安く→ABS製

 

その他スーツケース知識

スーツケース2

防犯について

スーツケースはファスナータイプとフレームタイプがあります。ファスナーだと防犯上不安と言う方もいらっしゃいます。

しかし、ナイフやハサミでファスナー部分を切るのは結構大変です。しかも、そのようなことを必死にやっているのはとても目立ちます。

フレームタイプの金具を壊すのも、ナイフでファスナーを切るのも、労力はそれほど変わらないと思います。なので、ファスナーでもそれほど不安視する必要はないと思われます。

エキスパンダブルについて

エキスパンダブルとは、「拡張する」という意味で、ファスナーなどで伸縮させ、容量を調整出来ます。

エキスパンダブルであれば、荷物が増えても安心です。通常はファスナーを閉めてコンパクトにしておき、必要なときに容量を増して使用することが出来ます。一回り大きいサイズのスーツケースになります。

お土産など買い過ぎてしまってもエキスパンダブルだと安心です。

TSAロックについて

TSAロックはアメリカ合衆国がアメリカ合衆国国土安全保障省の運輸保安庁から認定を受けた、旅具等に備えられた施錠機構の総称です。

つまりどういうことかト言うと、アメリカはアメリカに入国を希望する外国人の荷物を全て見ることが必要です。そのため、スーツケースにロックが掛かっていると破損させてまで開けます。

しかしTSAロックならば、その合鍵をアメリカの税関職員が持っているので、破損されることなくチェックしてくれるというものです。

今のスーツケースいの9割以上はTSAロック付きになっています。

まとめ

スーツケースといってもいろいろな種類や注意点があることをお分かり頂けたことと思います。

もしあなたが初めてスーツケースを購入するのであれば、ABS+ポリカーボネート混合樹脂製スーツケースが良いと思います。値段も手ごろですし、気に入ったデザインが見つかることでしょう。

もし一生モノのスーツケースが欲しい場合は、アルミ製スーツケースであればきっと満足します。

持ち回りのことを考えて、軽さのことを重視する場合はポリカーボネート製スーツケースが良いと思います。

そのほかにもいろいろと便利な機能がありますので、それを考慮して良いスーツケースを求めてください。

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ABOUT ME
かっこたび(旅)
元旅行会社社員です。旅行会社歴20年です。海外旅行のことを、予約から現地情報まで、実体験をまじえて事細かくご紹介します!
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